『サコ学長、日本を語る』を読んだら「知る」は面白いと思った

作者日記

昨日、京都精華大学の学長をしている
ウスビ・サコさんの著書が発売されたと知りました。

サコさんは、アフリカのマリ出身。

以前、テレビか何かでお話する姿をみて
ナチュラルな日本語の上手さに
ビックリしたことがあります。

それで、猛烈に読みたくなって、
すぐに購入し2回読了。



「サコ、やばい(笑)」

あ、

「ヤバい」

は良いとか、面白いという意味です(笑)
楽しかった。どんどん読み進んだ話でした。

ここで、サコさんの本の一節をご紹介します

 会話文の最後には、いつも「やんか」がついている。
「やんか」のことを知りたいし、「やんか」を使ってしゃべりたい。
「お茶しばく」も「ナンパ」もどうやら生存のための大事な言葉らしいのだが、これまたわからない。

『アフリカ出身 サコ学長、日本を語る』より

日本に留学し、語学学校に入学したサコさん、
生きた関西弁を使いたい。

が、学校の内容が易しすぎて、
自分で大事なことを探すために、
奮起したそうです。

そして、京都大学の大学院生になる…。



私は、一人暮らしを始めたのが
浪人生になった18歳。

淡路島ののんびりした田舎から、
ポンっと神戸・三宮の都会の予備校に入学。

親の転勤で淡路島に来たので、
幼少からいたにも関わらず
淡路弁が完全に喋れないという
ヘンテコな関西弁…

電車で聞こえてくる

「しとー」(している)
「やっとー」(やっている)

「これを操ることができなければ、
自宅通学している神戸の予備校生に
混じれない」

と焦った経験があります(笑)

ちょっと、
サコさんとスケールが違いますね(笑)


本の前半では、
カルチャーショックの捉えかた次第で、
人生がどんどん変わるサコさんの
生きるスピード感がすごくて、引き込まれます。

彼は、今でもとことん対話を重視する方。
分からないものは、
「わからへん」「なんやねん」

サコ学長目線だと、

私はもちろん、
日本人が、いかに枠の中で安住しているかを
思い知らされるわけです。

枠の中にうまく順応しようとする
ザ・日本人です、私(笑)
今なんて、東京弁喋ってるもんね…。


とはいえ、ここは日本だからさぁ、
”郷に入っては郷に従え”じゃない?


そう言っちゃえば、簡単。

でも、
サコさんが考える日本人に必要なこと

「個人が、枠の外に「生きる力」をつける機会
をもっていることがいかに重要か」

が刺さります。


彼がじっくり見た日本人観察が、
とにかく面白すぎて、笑いながらも、

サコさん目線を借りるような感じで、
物事や人・自分をいろんな角度からみていく。

そうすると
「めちゃめちゃ自分たちは面白いよね」
と希望も見えてきました。

枠の外にでたら、もっともっと
面白い。

この本を読んだあと、

一人暮らしをした神戸のアパート付近や、
淡路島で住んでいたところを
Google mapでお散歩しました。

便利な世の中ですね(笑)

あそこで、時計を落として割ったな…とか
しょーもないことを思い出したりして、
なかなかディープな散歩でした(笑)


どうして、散歩をしたかというと…


サコさんが、本で仰っている

学校以外の制約されない時間
(ダラダラした時間)で起こった出来事を
しっかり使うことで、人間が成長すること。


それなら「あちこち引越しした私は
ネタ満載」って思ったのです。
ちょっとした人生の肥やしだったぜぃ!と。

でも、ダラダラできていたかどうか…?


性分を見抜かれているようでもあり、
ちょっと反省…


「知る」は、いつも面白い。


サコさんのように
「生存のための大事なこと」を知る嗅覚を
「ダラダラ」しながら(笑)
持っていたいと思います。




・・・・・
本の世界は楽しくて困ります。だからコレ使う↓

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