災害は、いつ起こるかわからない
私は、高校まで兵庫県で暮らし、大学は東京でした。
大学の寮に入ったら、防災頭巾を購入させられて、びっくりしたことを思い出します。
それだけ、関西は地震に対して、意識が希薄だった…。
就職で、再び大阪に戻った時に、阪神淡路大震災に遭いました。
防災頭巾はもうなく、うろたえるばかりでした。
そう、”災害はいつ起こるかわからない”をまさに実感する日が、24年前の1月17日。
その後、仕事に行く手段が無くなって、大阪から船で神戸に通いました。
その船は、乗船定員があります。
港が見えると、みんなが一斉に立ち上がる。
すると、船内放送で「立ち上がらないでください!船が傾きます」と…。
恐らく、大阪方面から、神戸への通勤客をさばききれなくなった観光船は、定員以上の人間を乗せたのだと思います。
みんな必死で、職場や親せきの家や友人の手伝いに神戸に通いました。
「いつも身体が、余震で揺れてるのに、波で揺れるから、ワケがわからんわー」と独特のジョークで笑い飛ばす関西人のたくましさに支えられながら、私も身体がフワフワしていました。
人は忘れたいのか、忘れてしまうのか
必死で復興を遂げた街と、綺麗になった部屋を見て安心して、またモノが増えた方も沢山いらっしゃったようです。
かくいう私もそうです。
関西を後にするときに、あまりのモノの多さに、ヘキエキしながら多くを処分して引っ越しました。
そして、今日部屋をみたら、またヘキエキしました。
もう忘れているんですよ、すっかり…。
ゴミ袋2袋処分をして、外出しました。
普段からヘキエキする前に、少しずつモノをどうにかする気持ちを持たねばならないと1.17が来たら、ハッとしています。
先ほどの話ではありませんが、船酔いなのか余震なのか分からないと思っていた時は、まだ一生懸命自分を守る意識を持っていたんだと…。
家族や自分や大事な人を守るための部屋点検を、この機会にしっかりやろうと思います。
もう体験を書くことも、見ることも嫌だと仰る方もいるだろうなというくらい時間が経ちましたが、いつもあの時の寒い港の光景、職場の人の言葉、避難所の様子…いろいろがビックリするくらい詳細に蘇ってきます。
神戸、こんなに長い時間が経ったけれど、24年でここまで美しくなるなんて、人間の底力に敬服します。大事にしたい風景です。
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ナレーター29年
整理収納アドバイザー有資格
CM/VPのナレーション、
声・話し方・モノを整えるレッスンを行っている
とにかく好奇心が高じて、とことん試してしまう。
「喋り手」としては、
それを皆さんに伝えたくてしょうがない。
「生活を創造し、未来を創造する工房」というテーマで、
ジャンルにこだわらず、発信。
マニアックでオタクなんだけれど、
モノも声も「人生を変えることができるツール」
だと思っている
メカニックな夫と、
鉄道好きな高校生の息子と、埼玉で3人暮らし。
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