映画「ミッドナイトスワン」に引き込まれた!

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久しぶりに「観て良かったなぁ」と、余韻を引きずった映画に出逢いました。

草なぎ剛主演「ミッドナイトスワン」


こんなことを言ってはアレなのですが…

彼がSMAPだったら、
このお話は受けられなかったかも知れないな…
なんて思ったのです。

なんだか、凄かった。
今だから、良かった。

観たあと、そんな風に思いました。

劇場外で、思わずパチリ!

彼の役は、トランスジェンダーのダンサー凪沙(なぎさ)。

ひょんなことから、
親戚の中学生の少女一果(役名)と
暮らすことになった。

お互いが、周りに深く相談することなく
複雑な心情を抱えたままで生きている…。

これ以上言ってしまうとネタバレになるので、
これくらいにしますが…。

この映画がデビューとなった一果役
服部樹咲さんの汚れない不安そうな感じと、
草なぎ剛という俳優の凄みが、うまくブレンドされて、

「くどくなく、浅くなく」のバランスを、確実に保っているのです。

私は、草なぎ剛さんが、
凪沙さんにしか見えなくなっていって…。

心がグワンと、持っていかれました。

なぜ、こんな気持ちになったのかは、

結びつけるには遠すぎる内容なんだけれど、
私にある体験を思い起こさせたから…。

タンスが壊れて捨てる時に、
逆さにして中身をバザーっと出さなきゃ、
出てこないような隅っこの記憶です。

無意識のうちに、
切ない記憶を何かで上書きして、
素知らぬフリが出来るようになるんだなぁ

という自分に、驚いたのです。

その記憶を呼び起こされた今
ひたすら、その感慨にふけっています。

すごいな、映画って。

その話をしたかったけれど、
これまたネタバレになりそうなので、控えます笑


役者さんの「器用」が
時には仇となることもあります。

相手役の一果ちゃん。
彼女がいての凪沙さん。

場面にポンと置かれていて
何とも自然な絵になっている感じ。


建物の路地や小物のライティング。
人間の闇や絶望や希望や、
いろんなことを浮かび上がらせていて…。

新宿の通ったことがある場所が、
知らない場所に見えてきたりしました。

実は、夫と一緒に観に行ったのですが、
劇場を出た途端、
二人とも

「ん?雨降った?」

と言ったんです。

いやいや、ただの秋の夕暮れの早さだった…(笑)

空模様を見た時に、
そう感じさせる何かが、
物語にあったんだなぁと、
余韻を感じながら帰宅の途につきました。


俳優の彼を観て、ずっと思っていたこと。


「切ない目の草なぎ剛さんにはやられてしまう…。」


それを再確認した物語です。


余談ですが、
『鬼滅の刃』に負けず劣らず涙が出て、
満席だった今作ですが…

劇場によっては、
10月末迄に終わってしまうところもありそうです。
ギリギリ、良い時間をいただきました。


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