デヴィッド・ボウイ大回顧展が日本にやってきた
2016年に亡くなったデヴィッド・ボウイ展が、アジアに初めてやってきました。
もはや、ロックスターの枠を超えて、あらゆる文化やアートに影響を与えた彼の大回顧展。
DAVID BOWIE is NOW(デヴィッド・ボウイは今である)と題された今回の展示は、東京の天王洲で2017年4月9日まで開催予定。
彼を知った瞬間は、MTVの人もいれば、山本寛斎の服、映画「戦場のメリークリスマス」と、音楽にとどまらない。
その多岐にわたる才能をすべて凝縮したような奇跡の展示が、この大回顧展です。
300点あまりの展示物の迫力が凄い
入口で、ヘッドフォンが貸与され、ボウイの音楽にどっぷり浸かりながら、展示物を見てまわります。
彼のたぐいまれなる才能は、自筆の詩やステージ、衣装案といったスケッチにも表れています。
特に、70年代後半からは、テレビを大いに活用し、直感的な感性があったのではないかと驚かされます。
全然古く感じないところなどなど…。
日本の歌舞伎にハマったことがあるというボウイが愛した衣装…。
奇抜な山本寛斎のデザインに全く負けることなく、颯爽と着こなしている姿は、この世のものとは思えないさまです。
映画「戦場のメリークリスマス」に出演した、北野武、坂本龍一の対談VTRが流れるブースでは、裏話がたっぷり!
俳優としてのボウイの才能と、どこか品のあるルックスが見事にマッチし、映画もサントラも当時かなりヒットしましたよね。
それをリアルタイムで見たことがある世代も、そうでない世代もかなり真剣に見入っている姿が印象的なブースです。
最後には、ライブ映像がたっぷり楽しめる大型ビジョンのコーナー。
ここで、すでに数々の展示物を観て、放心状態の観客にとどめを刺すかのような音の洪水に、さらに圧倒されます。
自分の最期を予期していたかのような作品
生死を強烈に感じながら生きていたボウイが、奇しくも最後に出したアルバムは「ブラックスター」
今、それを聴いてみると、彼のメッセージが深く感じられます。
生きていれば70歳を迎えていた彼が、なお一層カッコよく、渋く、深い音を届けてくれているのです。
まるで、死を予期していたかのように…。
強烈な才能を感じる展示は、時代を超えて楽しめる
ヒット曲以外に聴いたことがないという方も楽しめるのか?
答えはYes!!
博物館の展示は、観た人が何を感じるかは自由です。
最初に書いたように、衣装で観る人、舞台美術で感じる人、音楽を楽しむ人、人間を楽しむ人、俳優を楽しむ人、文学を楽しむ人…。基本的に何に響いてもいいというのが持論ですが、今回に限っては、そのすべてが詰まっていたと言えると思います。
私も決して彼について詳しくはありません。
でも、何だか凄い風圧を一瞬のうちに受けて、どーっと疲れた・・・と言えるほど圧倒された一日でした。
デヴィッド・ボウイは今である!!
2017年、日本での展示はあとわずかです。
公式図録の復刻版なども会場で購入することができます。
りんかい線を利用されるなら、改札内の大回顧展のポスターを携帯に撮って、入場時に見せればステッカーも頂けますよ。
ナレーター29年
整理収納アドバイザー有資格
CM/VPのナレーション、
声・話し方・モノを整えるレッスンを行っている
とにかく好奇心が高じて、とことん試してしまう。
「喋り手」としては、
それを皆さんに伝えたくてしょうがない。
「生活を創造し、未来を創造する工房」というテーマで、
ジャンルにこだわらず、発信。
マニアックでオタクなんだけれど、
モノも声も「人生を変えることができるツール」
だと思っている
メカニックな夫と、
鉄道好きな高校生の息子と、埼玉で3人暮らし。
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