SCRATCHをやってみた!23(猫を放物線ジャンプさせる:変数)

今回は、前回スペースキーを押すと猫はジャンプして降りてきましたが、動きが放物線ではないのでジャンプしたように見えませんでした。
また上がり方が遅くてギクシャクして見えました。これは、待ち時間が 0.1 秒でしたので、これを 半分の 0.05 秒にして確認してみましょう。

さて、ジャンプの動きとしては、最初に早く動いて、徐々に遅く、そして止まって、逆方向へ徐々に早く動いていくという放物線の動きをします。
放物線は、今だと中学校で習うのかな?
具体的に今回は、最初は10 ほど上がり、次に9ほど上がり、というように徐々に上がる数を減らしています。
次に上がるのが 0 で止まった後は、マイナス方向に上がる、つまり、下がる方向に転じて -10 ほど上がるまでにします。
このどんどん変わっていく数を記憶(記録)しておくために『変数』というものを使って実現します。
なお、10 から 1 ずつ減らして -10 にするには、21回繰り返す必要があります。

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放物線について小難しい話

時間をt、高さをhとして式で表すと、次のような二次関数になります。(a や b、T は定数、”^2″は二乗)
h = a × (t – T)^2 + b
ここで、一定時間(これをdt)毎の増分(これを dh とする)を考えると、次のようになります。(つまり、二次関数の微分です。)
dh/dt = {a × (t+dt – T)^2 + b} – {a × (t – T)^2 + b}
= a × (t – T)^2 + 2 × a × (t – T) + dt^2 +b – a × (t – T)^2 -b
= 2 × a × (t – T) + dt^2
なお、dt が限りなく 0 に近くなると dt^2 は 0 としてもいいので、結局増分としては、時間に比例した値”2 × a × (t – T)”になるということが分かります。
aを0.5、Tを10とすると、今回のことに当てはまります。

さて、具体的にやってみましょう。

前準備

(1)前回まで作成したスクリプトやスプライトを保存したファイルをダブルクリック(左ボタンを素早く2回押す)して復元(開く)します。

(2)「スプライト1」が選ばれていることを確認します。
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(3)「スクリプト」が選ばれていることを確認します。
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変数を作る

(4)「データ」をクリックします。
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(5)「変数を作る」をクリックします。
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(6)”変数名:”の欄に”dh”と入力します。
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(7)「OK」ボタンをクリックします。
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(8)”dh”という変数ができたことを確認します。
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では、この変数を使ってみましょう。

変数を使う

(9)「[dh▼]を[0]にする」をドラッグして、「[スペースキー▼]が押されたとき」の下に持っていき、ドロップしてくっつけます。
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(10)「[スペースキー▼]が押されたとき」の下にある「[dh▼]を[0]にする」の”0″を”10″に修正します。
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(11)変数の(dh)をドラッグして、「y座標を(10)ずつ変える」の(10)のところに持っていき、(10)の枠が白くなったらドロップします。
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(12)「y座標を(dh)ずつ変える」になったことを確認します。
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(13)「[dh▼]を(1)ずつ変える」をドラッグして、「y座標を(dh)ずつ変える」の下に持っていき、ドロップしてくっつけます。
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(14)「[dh▼]を(1)ずつ変える」の”1″を”-1″に修正します。
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待ち時間の変更

(15)「(0.1)秒待つ」の”0.1″を”0.05″に修正します。
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繰り返し回数の変更

(16)「[dh▼]を[10]にする」の下にある「(10)回繰り返す」の”10″を”21″に修正します。
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不要なブロックの削除

(17)(「(21)回繰り返す」の下にある)「(10)回繰り返す」の上で右クリックして「削除」をクリックします。
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(18)「(10)回繰り返す」とその中身が削除されたことを確認します。
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ここまでの内容を保存しておきましょう。

保存する

(19)「ファイル」をクリックして、「名前をつけて保存」をクリックして、適切なファイル名を付けて「OK」ボタンをクリックします。
(今回は”10歩歩く、跳ね返る、背景、最初に回転は左右、コウモリ追加と動き、同時開始、猫鳴く、BGM、コウモリ小さく、セリフを言う、ちょっと待つ、位置調査、猫とぶ3.sb2″としました。)

ではスペースキーを押して動きを確かめてみましょう。
どうでしょうか。
ジャンプしているように見えるでしょうか。

今回はここまで。
次回をお楽しみに。

☆前回はSCRATCHをやってみた!22でした。
☆次回はSCRATCHをやってみた!24です。

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